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≪資本金別≫                                 (単位:件・百万円)
件    数負債総額
平成20年7月平成19年7月増 減%平成20年7月平成19年7月増 減%
1億円以上 1 1,240
5千万円 2 5,565
1千万円 9 19 -52.6% 1,270 7,456 -83.0%
5百万円 1 72
1百万円 3 3 0.0% 99 563 -82.4%
1百万円未満個人 1 30
   合    計 17 22 -22.7% 8,276 8,019 3.2%

≪大口倒産≫
☆大口倒産(負債総額10億円以上)
 負債10億円以上の大口倒産は2件で、今年2月以来、4か月ぶりに発生した。倉敷ターミナルホテル(株)は、観光客の減少による団体利用の低下、競合激化により業績が落ち込み、設備投資に要した借入金が重荷となっていた中で、スポンサー企業にある程度のめどがたったこともあって民事再生法に基づく再建に踏み切り、負債総額は約12億40百万円。(株)井原エンタープライズは、地元企業と井原市の共同出資により設立、平成5年5月同市内初のゴルフ場・井原ゴルフ倶楽部を開業したが、バブル景気崩壊後のスタートで当初から利用者数は十分とは言えず、売上不足から赤字が続いた。借入金導入と増資を重ねて経営を維持してきたものの、平成20年3月期末で累積赤字は7億36百万円に達し、預託金38億円の償還も困難となったため、民事再生手続を選択、負債総額約48億円は、今年に入って県内では最大である。

≪今後の見通し≫
☆先行きへの不透明感強く、建設や運輸、繊維を中心に十分な警戒が必要
 県内の倒産は、件数は前年同月からは減少したものの、負債10億円以上の大型倒産が2件発生、負債総額は今年最大の82億76百万円で、7月単月で見た場合、集計を取り始めた昭和40年以降で過去3番目の金額となった。製造業では、引き続き繊維の生産量は低水準で、自動車や鉄鋼、石油精製・化学、電気機械は高めの生産を続けているものの、原材料の価格上昇から利益見通しは不透明感が強まっている。運輸業は、燃料価格のさらなる上昇など、取り巻く環境はますます厳しくなっており、7月に発生しなかったからといって楽観はできない。また、全国的に見ると上場企業を含めてディベロッパーやゼネコンの倒産が目立つ。改正建築基準法や材料高の影響に加え、金融機関の不動産業や建設業に対する審査、融資姿勢が厳しくなっている様子も窺われる中で、県内の公共投資や住宅投資は引き続き低調に推移している。総じて競合や単価安から販売不振や赤字に陥っている企業は少なくはなく、これに様々なものの価格上昇が収益圧迫に拍車をかけており、原油高騰への対策を求める声が強まって国が検討を始めているものの、諸施策の実行、浸透には期間が必要である。3か月連続で10億円台であった負債総額が一気に膨らみ、件数も増加に転じた7月の状況から見ても、今後さらに活発化していく可能性は高いと言わざるを得ず、建設業やこの関連、運輸業を中心に十分な警戒が必要である。

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