聴講レポート「先端政策シンポジウムに参加して」 先端政策公開シンポジウム 「技術革新の担い手となる中小企業とは〜京滋地域クラスターの可能性〜」 日時/2007年11月19日(日)13:00〜18:00 主催/京都大学経済研究所・独立行政法人経済産業研究所 会場/京都大学百周年時計台記念館 百周年記念ホール 11月19日、京都大学で開催された「技術革新の担い手となる中小企業とは〜京滋地域クラスターの可能性」と題するシンポジウムに参加しました。 クラスターとは、本来葡萄の房を意味しますが、転じて群や集団を意味する言葉として用いられています。経済産業省では、平成13年度から地域においてイノベーションやベンチャー企業が次々と生み出される産業クラスターの形成を目指す「産業クラスター計画」を推進しています。現在、全国17のプロジェクトで、産官学が一体となって地域の中堅・中小企業約10,700社、約290を超える大学と緊密に連携、協力しています。産業クラスターの形成にとって最も重要なキーワードは、イノベーションです。イノベーションとは技術革新とも言われますが、具体的には新たな技術やアイデアをもとに競争力ある製品、商品を市場に送り出し、経済社会にインパクトを与えることを言います。 今回参加したシンポジウムは、京都大学経済研究所が主催した、京滋地域のクラスターの取り組みについてのものでした。 初めに京都大学副学長の松重和美氏の「地域イノベーションにおける大学の役割」と題する講演。これは主に京都大学が果たしている役割について、事例を交えながらの話でした。京大桂キャンパスの桂イノベーションパークとか、先端技術への取り組みなど興味深いものでした。続いて産業経済省地域技術課長の古瀬敏博氏の「産業クラスター計画と地域イノベーション創出」と題する講演。産業クラスターの概要や国際展開についての話。 その後パネルディスカッション1・2と開催。まず京都大学経済研究所の児玉俊洋教授の報告がありました。主に京滋地域の中小企業2,183社に対して行ったアンケート調査の結果報告と分析内容です。 パネルディスカッション1では、4人の中小企業の代表者がパネリストとして登壇し、仕事の現場での技術開発の苦労や営業展開などの話から、大学や公的機関とどう結びついていくのか、その課題など活発にディスカッションがなされました。
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