従業員から車のデザインのアイデアを募集し、その中から現実的に可能なものを抽出し、試行錯誤を繰り返し完成しました。 新しいものを作るときは普通に考えるだけでできず、いろいろと調べてみると分かることはとても多くありました。 大きな課題となったのは、陸運局から許可の下りるものではないと公道を走れないという点です。調査していく中で思ったのは、法律で定められていない点においては自由にできるということです。 日本車のエンジンを使って改造すると違法になるため、中国製のホンダのエンジンで175CCのものを取り寄せました。高速道路を走るためには、126CC以上のエンジンでなければならないからです。 また、本体を合わせ木にしたのは、木が動いて振動を吸収するように作りました。前からの衝突についてはボルボ並みではないかと思います。これは長年培ってきた木製製品を製造する技術がかなり活かせたと思っています。 後で気がついたのですが、非常にオーディオの音が良いということです。厚い板を使っているので、とても音響が良かったことです。室内で飾ってオーディオボックスになってもいいとも思いました。 最終的に、陸運局で許可をもらい、正式には「側車付軽二輪自動車」ということで登録できました。普通車の自動車免許で運転することができます。3人乗りで、ヘルメットは必要ありません。また、丸いハンドルではないため、前後のシートベルトも必要ありません。 ステータス性も考えて、世界限定5台ということでプレミア販売を開始しました。今、正式に契約しているものは国内で1台あります。納品までには2ヶ月程度を要します。 今年の6月に富山市で開催された「第41回全国建具展示会第4部」において最優秀賞を受賞することができました。これは横浜大会、徳島大会に続く3大会連続受賞の快挙となりました。 お陰様で多くの新聞・雑誌やメディアに取り上げられました。共同通信からも取材があり、ポルトガルやブラジルの月刊誌で紹介されることにもなりました。また、お問合せのEメールやイベントなどでの貸出依頼が次々に来ています。 |