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Q.「うどんブーム」も一段落した現在の製麺業界をどのように分析されておられますか。

昭和45年頃の第一次ブームの際は、「さぬきうどん」専門店は、私たちの機械とノウハウの提供により、どんどん儲ってお店は繁盛してもらうことができました。
戦後の経済成長と共に、生活のレベルも向上し、高くてもおいしいものを求める消費者が多くなりました。大量生産を行う製麺工場でも「さぬきうどん」に着目し、高くても売れる商品として製造し、その製造された「さぬきうどん」をぜひ販売したいというスーパーが増えてきました。
平成元年には、大量生産を行う機械を開発しました。その際には、通産省技術改善事業による政府の開発補助金の認定を、四国では当社1社のみいただき、今では1時間に12,000食製造できる機械もあります。
今の「さぬきうどん」ブームは冷凍うどんのおいしさから始まったといってもいいでしょう。へたなうどんを食べるより、冷凍うどんを食べたほうがおいしいという全国からの声があり、そのうどんに対するおいしさに納得してもらえたのです。冷凍うどんが冷凍食品の中で一番伸びている食品で、日本の冷凍食品を支えているといっても過言ではありません。また、「さぬきうどん」は香川県が発祥だというのがやっと全国に分かっていただけたという感があります。


※韓国の麺事情は?
韓国では、ラーメン屋の看板のある店に入るとインスタントラーメンが出てきます。日本の一般のラーメン屋、大手チェーンが韓国で開業しても失敗してしまうのは、韓国の方々が昭和40年代に初めて知ったラーメンは安くておいしいインスタントラーメンだったからです。また、日本の食文化では考えられませんが、「そうめん」はお祝い事には欠かせないそうです。バースデーケーキでなく「そうめん」を食します。韓国の食文化に欠かせない麺類、もちろんうどんも大好きです。


Q.今後の御社の事業展開などについてお聞かせください。

現在、製麺機メーカーが全国で80社ぐらいあります。最初は当社が特許を取得していたのでそこまでなかったですが、特許が切れたと同時に、技術を利用して様々な製麺機が製造され、麺類の品質のレベルがさらに上がりました。
これは、とても良いことだと思っていると同時に、さらに良いもの、安心・安全なもの、おいしいものをつくらなければならないというプレッシャーにもつながっています。
今は、より良い、顧客のニーズに対応できる機械の開発が大変です。現在は、安売り合戦で製麺業界が儲からなくなったといいますが、日本人が食する「うどん」というものは需要がなくなることはありません。その点では、製麺業界は落ち着いた業界として推移しているという状況です。
我々には良いものが出来たというゴールはありません。スーパーで販売されている麺類の品質を向上させたい、さらにおいしいものを提供したい、冷凍麺よりもレベルアップされた麺を提供したいと常に思い、研究・開発を進めています。


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